よくある質問

Q.鍼(はり)やお灸は一体何をしているのですか?

こんな痛かったり、熱かったり(実際はそんなことはほとんどないですが)することをやってどうなるのかと。そうですよね、なんかよくわからないですよね。その答えは基本的には「足りないものを補い、余分なものを出す」ということになります。
わたしたちの身体には自分自身を修復する能力がもともと備わっています。その普段は気付かない働きによってわたしたちは生きながらえているわけです。ただ、様々な要因(加齢などによる体力の低下、様々なストレスによる肉体的・精神的な疲れ、気候の変化、更年期、外傷、暴飲暴食、etc.)によって身体のバランスを失うと(西洋医学的に言えば自律神経および内分泌の失調、東洋医学的に言えば五臓六腑の失調)その能力を十分に発揮できなくなり、やがてそれが身体の不調となって出てきます。そのときに、その崩れたバランスを調整するのが僕らの仕事です。鍼(はり)や灸を適切なツボに施すことによって「過不足(バランス)の調整」をするわけです。先ほどの「足りないものを補い~」ということです。植物も水が足りなくても、逆に多すぎても枯れてしまうことがありますよね。人の身体も基本的には同じで、そのアンバランスな状態に対して「手入れ」をする。そうすることによって体内の「流れ」を良くして、自己回復する力を促す。ですので実際に治すのは治療家ではなく患者さんご自身(の身体)ということになります。
症状のあるところに鍼(はり)をすることはもちろんありますが、一見なんの関係もないような手足や背中などのツボを使って「過不足の調整」をするのが本来の鍼灸の治療法になります。

Q..鍼(はり)は痛いですか。お灸は熱いですか。

わたしたち鍼灸師が主に使う鍼(はり)には、細い方から順に00番~8番ぐらいまでのものがあります。もっと太い鍼(はり)を使う先生もいらっしゃいます。当院では、一番細い00番か0番(直径0.12~0.14ミリメートル=髪の毛の太さ)を使います。それを、ほとんど入れることなくツボにあてて接触させるような方法を主に用いますので低刺激で痛みはあまり感じません。
また、お灸は米粒~豆粒ほどの大きさのもぐさを用いて、熱を感じたらすぐに取り除きますので、不快に感じることはそれほどはありません。
いずれにしても全く刺激を感じないということはありませんが、想像されている鍼(はり)や灸とはかなり違うなと感じられると思います。

Q..鍼(はり)と灸の効果の違いは?

最初の質問のところで「足りないものを補い、余分なものを出す」と書きました。この「補う」のに向いているのが灸で、「出す」のに向いているのが鍼(はり)です。体力(免疫力)の低下などの、東洋医学でいう「虚」の状態に対しては灸で補い、痛みや熱がある「実」の状態のときに鍼(はり)で取り去るということをするわけです。
特に、口から摂取するもの以外で、体力などを「補う」ということができるのはお灸独特の効果です。

Q.美容鍼はやっていますか。

ごめんなさい、やっていません。ただ、顔や肌はからだの不調があらわれやすいところですので治療によって身体のバランスを整えることで、結果として美容に良い効果は期待できるといえます。
見えるところだけ手を加えても、「内側」が変わらなければ一時的な変化で終わってしまうかもしれません。

Q.鍼(はり)は使い捨てですか。

はい、すべて使い捨てです。